奇妙な高速道路からの脱出 感想

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 というわけで外環道の新設部分を使用した一日限りのリアル脱出ゲームに同行者二名と参加してきたので、感想をば。

 場所は葛飾柴又の川向こう、矢切の渡しで名の知られる松戸駅南に位置する矢切で行われました。

 矢切駅は地方駅だなーという感じですが、そもそも北総線という料金がタクシー感覚の野卑な路線にそんなことをいい出したらキリがありません。町並みは旧道沿いの、最盛期などなかったかのような閉まった店を陳列しているわけですが、悲惨とまではいえずボチボチ感がありました。そのような場所をテクテクと時間ちょうどを狙いながら歩いていけば、ありましたよ高速道路入り口(完成度60%)。

 上の写真にあるように、バルーンと人ごみが見れなければ入っていいかわからないぐらいでしたよ。飾り気がないといえばグッドないい方になりますね!とはいえ参加費無料で一日限りのイベントでこのような場所に資材を配置するには前提として継続的なイベントがなければならず、それを期待するのはお門違いとなりましょう。

 初期待機人数は150人ほど。家族連れが多いですね。無料ですし、近所の方は祝日をアクティブに潰すにはふさわしいイベントだと認識しているのでしょう。無料ですし!

 その後、なんのアナウンスもなく40分ほど開始時刻が遅延し、その間に100人ほど増えて250人になったところでゲームスタート!

 といっても高速道路脇の地下道に入っていくところからですが。この地下道は高速道路の車道として用意された地下道で、下っていくともちろん涼しくて最高でした。いえ、前日に「今回はバターン死の行軍の再現になるッー!」といっていたのが冗談ではなく燦々日光でしたから、家族連れという進行速度が遅くどう動くかわからない人ごみプラス日陰のない高速道路という悪条件が時間が経てば経つほど加算される環境を予想していたので即効勝負を計画していた身としては、地下道の冷ややかさはありがたい以外のコメントはありませんよ。最の高って奴です。体感としては避難訓練みたいな感じはしましたがそれはおそらく緊急時以外に通るような場所じゃあないから、と同行者とドラゴンヘッドの話をしたりしつつ地下道を進みます。

 思った以上に深く入りまして、300mはいったかと思いますがそこに受付があって地元薬剤師会が経口補水液を配っていたりと準備万端です。この地下に受付を置けば待機列がどんなに伸びても地下に収まりますし、流石に考えられてますね。

 資料をもらって人ごみから離れ、資料の内容を精査するとどこかに問題文や補足文があってそれで問題が解けるタイプですね。この形は東京メトロの脱出ゲームと同じです。というわけで脱出ゲームが初めての同行者に注釈垂れながら問題文を写真にとり、離れた場所でカメラの画像で確認するという優れた行動を繰り返します。それを同行者に示して「こうやると得だぜー!」「いえ、もう問題文だけで解きました!」「こ、こやつやりおるわ」という、なぞなぞに強い奴には勝てないな!ということを噛み締めながら前進します。問題文を中央に寄せているので外側で動線が確保されていて、家族連れ向けの簡単さと管理のしやすさという点で大変よかったと思いました。なにせ歩きやすい。

 

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  北を目指し地下道を歩き続けると第一チェックポイントがありました。そこでクールに(同行者がササッと解いた)回答を示せば、無論正解です!楽!

 外に出れば造りかけの高速道路の上です!これはなかなか気分が上がりますね!実際に高速道路を歩いて、なおかつ造りかけだと、もう二度とこんな機会はないといっても過言ではないでしょう!画像は松戸のボンボリタワーです。

 高速道路にテンションをあげつつ、直射日光をガンガンと食らいます。さて、早く済ませますか!と問題を解くとこれもサクサクと解けます。一問一問はなぞなぞみたいなものなので、一目見てわからなければ解けませんが人数がいれば簡単です。サラサラーと解き、第二チェックポイントで自信満々で回答すれば違いますとすげなく断られます。ナマカイドウ!いや、生街道ってのが江戸時代あたりにありまして茨城千葉太平洋沖の魚流通をする川の道だったのでしたが、正解を導き出した全員が「ナマカイドウって何?合ってる?合ってるよね?」みたいなリアクションをしたのですよ。

 チェックポイントのお兄さんにヒントをもらって第二もクリア。最後は半透明のシートをもらい、真っ直ぐな高速道路を行けるところまで行きます。

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 ま、ヒントとかはなかったんですけどね!

 ヒントがなかったってことは今までもらっていた資料の中でやりくりするということです。これも東京メトロで経験済みだったので、悩みはしましたが最後は私が回答を導き出してクリアとなりました。最後だけ年の功を見せ付けてやりましたよ!

 

 その後は出店に出店(でみせにしゅってんですよ)していた有名ラーメン屋をこのクソ炎天下の中並んでいる人を見て笑ったり、高速道路上でバズーカカメラを構えて電車を取っている鉄オタを見て「目的が違う!」「いや、この一日以外にこのアングルで取れないからさ」「ここまで来るって事はクイズ解いてるんだしね」などと揶揄したりしていました。あ、出店の奥にステージがあり、松戸市長が演説をしていましたが客の半分がクールビズのリーマンでかわいそうでした。かわいそう!

 

 総評としては十分に配慮されたイベントで、高速道路自体にも興味を持たすことが出来ると思います。松戸に対するイメージアップになったかはわかりませんが。外環道長いですしね。いやでも松戸市はこういうイベントを開けるぐらいには新しい娯楽に進歩的だという点では高評価ですよ!あと高速道路が楽しい。

 リアル脱出ゲームとしては、東京メトロの時よりも簡単だったので助かりました。でもゲームとしての面白さは前回、今回とやってみてそんなにないなとも思ったので、ロケーション重視で参加を計画するのが一番だと思いましたね。場所が面白ければもう面白いですよ。あと今回の難度ぐらいだと、「俺だけ解けない!」とかいう遊びも出来ますね。体感として一言でまとめれば、リアル脱出ゲームはコンテンツ散歩ですね。